Tanzawa 97/11/03

今回のルート。
〜町田〜新松田〜西丹沢自然教室・・・ゴーラ沢出合・・・ 桧洞丸・・・犬越路・・・用木沢出合・・・西丹沢自然教室 〜新松田〜町田〜
【前回のあらまし】
前回、塔ノ岳へは3人のパーティーで赴いた。4人目のメンバーも参加表明をしていたが集合時刻に間に合わず。その日、家に帰って留守電を確認すると、その"第4の男"は、10分ほど後に到着し、一日中我々を追ってきた模様である。結局会わず仕舞いだったのだが、、、

西丹沢行き。

すっかり冷え込んだ朝の4時半頃、コンロの上のシチュー鍋がコトコトと煮音を奏でていた。今シーズン6回目のシチューは知人の勧めでスイートコーンとブロッコリーも入っており、見栄え・味ともに文句の付けられない逸品に仕上がった。ちなみにルーは、SB Goldenである。私のシチュー作りも神の領域まであとわずかである。
シチューで暖まった胃を携え、まだ真っ暗な鴨居の街を駅を目指して歩を進めた。
6時の町田には、ハイカーなど、早朝にしてはかなりの人手だったと思う。今回は、"第5の男"を作ってしまわないように、ホームで家の留守電を調べようとしたが、その人は運良くすでにホームにいた。この時間帯は急行さえない。
前回降りた渋沢の一つ向こう、新松田で下車。西丹沢方面のバスに乗らんとするハイカーが戯れていた。駅の目の前に、JRの松田駅と"マニラ食堂" という触手を刺激する看板があった。
7時半のバスは時折246号線を通りながら、丹沢湖畔を傍らに見つつ、山道を登っていき、一時間強で終点にたどり着いた。西丹沢自然教室という教室に自動販売機があるだけで、物を買える場所はない。

バスが一緒だったハイカーは挙って畦が丸方面へ。前回に引き続き、今回もチーム・マクニカは、他にパーティーのない登山口を、桧洞丸(ひのきぼらまる)目指して進んでいった。
天候に恵まれ、日陰の多い登山道を歩く。このコースは遮る木々が多く、遠景は楽しめないが、近景はばっちりである。林層がはっきりしており、麓の緑から、徐々に、黄色紅の葉を楽しむことができた。
桧洞丸山頂西丹沢を9時前に出たので、途中休憩を含め約3時間、かなり葉の落ちた木の目立つ、桧洞丸の頂上にたどり着いた。経験者向けのコースらしく、途中に山小屋もない。山頂にも!山頂のテーブルの至る所で、コンロとコッヘルで、カップラーメンや飲み物を作ったりしている。にわか経験者気取りで我々も美味しいコーヒーを作って飲んだ。
今回は、前回の反省をもとに、トレッキングシューズを準備しておいた。カナダで購入したものだが、山頂でぬいで愕然とした。"Fablique au China" の文字列が、私の呆然とする眼差しの先にあった。陳さん、ありがとう!
頭を雲の上に出しここからは、下りである。近景の木々がすっかり裸になってしまっているため、いきなり壮大なスケールの遠景が浮かび上がった。雲から顔を出す富士山の姿も!丹沢連山も雄大だ!そんな感動も束の間、トレイルに、ラダーを発見。そのうちに、チェーンも発見!
絶壁を無理矢理トレイルに仕立て上げた様である。
チェーンに捕まりながらロッククライマー気分に浸る。生アスレチック体験をしながら、次第に沿道には熊笹が目立つようになる。はじめは丈の低いものがトレイルを若干覆っていた。次第に熊笹も丈を増し、2m近くにも達しているものもあった!そんな熊笹がトレイルに両側からかぶさっている!すっかり獣道。
こんなところに子ども連れははぐれそうでちょっと危険な気がする。きっとあまり人が通らないルートなのだろう。今回はほんとにあまり人とすれ違わなかった。
犬越路2m級の熊笹野の向こうに、青い屋根の犬越路の非難小屋が待っていた。非難のためだけあって、売店はない。昔、武田信玄が小田原城を攻める際、このトレイルを犬に先導させて登ったというが、これだけの山道を登ってまで小田原を攻めたかった信玄の気持ちはよくわからぬ。犬越路からの眺めはすこぶるよい。確かに眺めはいいのだが、武田信玄は甲冑姿でここを登ったのかと思うと、、、


ここから東海自然林道(これは、高尾山から山中湖まで続いている!)のルートにそって行く。地図では沢づたいの道になっているのだが、いかんせん小雨で沢は干上がっていた。

時計の針が4時をまわる頃、ようやくアスファルトの地に戻った。西丹沢自然教室まで約30分の道のり、沿道はオートキャンプ場が点在していた。
結局5時15分の最終バスに乗るまで、売店一つ見つけることなく、丹沢を後にした。
そして、8時半頃、重成庵では、また、シチュー鍋がコトコトと煮音を立てていた、、、 (おしまい)
今回の登山記はとてもつまらないものになってしまいました。ごめんなさい。今回も実はまた腹具合がよくありませんでした。腹具合ネタはそろそろお役御免ということで割愛させていただきました。やっぱり普段の疲れが原因のようです。決して食中りではありません。山頂と犬越路で周りが談笑しているなか、脂汗かきながら必死に足のツボをもんでいたため、なんとか下山時には事無きを得ましたが。
紅葉は、山頂付近は終わってましたが、中腹から麓まではまだ大丈夫そうでした。
今回の圧巻は、桧洞丸〜犬越路でした。これは病み付きになりそうです。このコースには軍手をお忘れなく。